何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

雷の直撃を受けた場合、死亡率は約70~80%。雷撃後に処置がないと9割が落命するという。千夜千冊という「知の雷」に撃たれた者も例外ではない。見事に直撃された者たちは此岸から彼岸へ逝くがごとく、「方法の国」へ渡岸することになるのだ。
2000年の開始以来書き続けられてきた「松岡正剛の千夜千冊」が5月31日に1800夜を達成した。記念すべき1800夜はスザンナ・フランケル『ヴィジョナリーズ』。23人のファッションデザイナーたちに次々とインタビューした著作を取り上げた。千夜編集部による写真キャプション編集とともに存分に楽しまれたい。
千夜1800夜がアップされた瞬間に、編集工学研究所と松岡正剛事務所の面々が学林堂に集い、万雷の拍手とゴルチェが衣裳を担当した『フィフス・エレメント』のサントラで迎え、ささやかな宴を催した。
千夜編集長の寺平からの祝辞と抱負、雷という名をもつ洋菓子エクレア、そして贅沢にも更新されたばかりの千夜を松岡本人が解説。
今回の宴の目玉は130人を超える雷直撃者たちによる「千夜一撃帖」である。イシス編集学校の師範、師範代からAIDAの座衆、スタッフたちまでが、それぞれ1800夜から一夜とワンフレーズを選び、いかにわたしは直撃されたかを吐露したものだ。それらをデザイナーの穂積晴明が八編総覧ごとにフォーマットを変えて、二徹をして一冊の本に仕立て上げた。
松岡本人も一枚一枚をめくりながら、「お、康代がシュテフィター!」「蘇東坡はしぶいねえ」「デミアンは編集学校入る前からだよね」などとスタッフと会話をしながら、130人分の雷体験を楽しんだ。
次は1900夜、そして2000夜へ。一撃を受けるものたちがこれからも続々と増え続けていくことだろう。併走する千夜エディションの刊行、イシス編集学校の編集稽古の日々とともに千夜の雷ロードはどこまでも続く。
吉村堅樹
僧侶で神父。塾講師でスナックホスト。ガードマンで映画助監督。介護ヘルパーでゲームデバッガー。節操ない転職の果て辿り着いた編集学校。揺らぐことないイシス愛が買われて、2012年から林頭に。
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
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作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
2025-09-30
♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。
2025-09-24
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