何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

散りゆく桜にしばし足を止め、さあ行こうと一歩を踏み出す。進級、入学、入社とあらたな場へ向かう4月がはじまった。イシス編集学校でもあたらしい季節がはじまる。第51期・基本コース[守]、第50期・応用コース[破]の開講に向け、指導陣が一堂に会して編集の方法を学び研鑚する場「伝習座」が開かれた。
原田淳子[破]学匠の顔はほころんでいた。伝習座に臨むにあたり事前に課されたお題に、これから教室をうけもつ11名の新師範代たちは身を乗り出して取り組んだ。ただお題に回答するだけではない。それぞれの感想を持ち寄って活発な交わし合いをし、編集学校が大事にする「共読」のうねりが起こったのだという。50[破]の師範代たちを学匠は「すばらしい用意ができる人たち」と賛辞の言葉で迎えた。
同期の師範代同士が横なら、縦のつながりから生まれる用意もある。イシス編集学校は学び手である学衆だけでなく、教え手である師範代も毎期入れ替わるが、人が替わっても師範代の編集力はリセットされない。先達師範代たちの成果がフィードバックされ、地層のように積み上がってスタート地点は毎期確実に上がっている。常に編集を仕掛け、あらたなバージョンを生み出し続けるのがイシス流だ。
では用意を生かすにはどうするか。半年前の伝習座で松岡正剛校長が師範代たちに語った言葉が手渡された。
「こうありたい、こうなりたいという自分だけでいい。不足はあっても、ありたい方向へ向かっていけばいい。“たくさんのわたし”が頼りないなら、”たくさんの他者”になりなさい」
用意を尽くす50[破]はまもなく幕を開ける。
◆第50期[破]応用コースの詳細・申込はこちら。申込〆切は4月10日(月)
福井千裕
編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。
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コメント
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2025-10-02
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