合言葉は「再見!」――教室最終日の48[守]

2022/02/28(月)12:42
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 48[守]の<教室>が閉まる2月27日、トミーこと國富敬二師範代は、卒門できなかったひとりの学衆Iさんに、十分なフォローができなかったことを詫びた。

 

 Iさんは今期最年少、中学2年生だった。部活に定期テスト、忙しい日々の合間を縫って、第一回番ボー(一種合成)では、〆切り14分前に「中間テストで(これまで)答えられませんでした」と駆け込んだ。今さら今こそ教室でいくつも起こった奇跡のひとつである。
 Iさんを卒門させるべく、トミー師範代はさまざまな手を打った。いったいこの間、何度、「Iさんを卒門に導く方法を教えてくれ」と師範を問い詰めたことか。トミーは勧学会にIさん専用のヒントを投下し、何度もラブレターを送った。
 だが卒門は叶わなかった。

 

 教室最終日、そのIさんに、トミーは「再見!」と言葉を投げかけたのだ。

 

今回はご縁がなかったですが、もう少し大人になって、思い出してくれたら、是非再挑戦されることをお勧めします。
きっと貴兄の人生にプラスとなると思います。

 

 48[守]で卒門できなかった学衆は、27人いる。きっとそれぞれに、キズを負ったことだろう。でもこれだけは覚えておいてほしい。卒門できなかったあなたのことを、師範代は絶対に忘れない。忘れられない。
 またイシスの門を叩いて欲しい――これは48[守]師範代全員の思いだ。

 

 トミーは、野球好きのIさんへのメッセージをこう締めくくった。<教室>から投げた最後のボールだ。

 

ところで、今年も、大谷翔平選手は期待できそうですね。

 

 トミー師範代の「再見!」メッセージが、今さら今こそ教室の7人の学衆ひとりひとりに届けられた。するとそれに呼応して、22時49分、学衆Tさんから037番の再回答が届いた。それをトミーは「流石最後までの粘りのChase!」と称え、0時00分に指南を返した。
 場は動き続けている。

  • 角山祥道

    編集的先達:藤井聡太。「松岡正剛と同じ土俵に立つ」と宣言。花伝所では常に先頭を走り感門では代表挨拶。師範代登板と同時にエディストで連載を始めた前代未聞のプロライター。ISISをさらに複雑系(うずうず)にする異端児。角山が指南する「俺の編集力チェック(無料)」受付中。https://qe.isis.ne.jp/index/kakuyama

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コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。