何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

男性は生涯学習センターの受講生で日本文化に一家言持っていた。「私の回答に文句をつけるとは! 再回答は拒否する」と抗議し、師範代と教室を凍りつかせた。
オリベ編集学校であった事件のひとコマだ。2003年~2004年に岐阜県生涯学習センターとの異色のコラボレーションで実現したこのイベント講座は、1期5教室、2期6教室体制だった。岐阜県下からの受講生が主で、本校に多い仕事のスキルアップをめざす人より、豊かなくらしを求める知的好奇心の強い人が多かった。
年配者の割合が高いのも特徴だった。先のモノ申す男性も60代。当時、インターネットの普及率は60%を突破したばかり。とりわけ年齢が上がるほど普及率は低く、60歳代は39%だった。そんな中、メールのみでのやりとりという新奇な環境、聞きなれないカタカナ用語の多いお題文…。回答の行間に浮かびあがる憂悶から、高年者のハンデが窺い知れた。
師範代もよく粘った。はじめは頭に血がのぼって、「彼とは水掛け論になるだけ。教室全体のためにも、今後、再指南はしません」と強硬姿勢をとっていた。しかし、事務局と師範代仲間からの共感と励まし、アドバイスが一昼夜続き、「切るのではなく、つなぐ指南」をと考え直す。
―指南を否定ととられるのは自分の書き方が至らなかったせいです。編集稽古に正解がないのは、試験問題のような正解がないだけで、指南には基準があり、好き勝手に書いているものではありません。そうした説明を十分にするべきでした―。
お詫びとともに送信されたメールの後、男性から再回答が届いた。抗議のメールから3日が経っていた。
花伝所ができる2年前の出来事だ。幾多の通じあおうとする人たちが方法を繋いできた。
リアル稽古ではポストイット編集術で盛り上がった
吉野陽子
編集的先達:今井むつみ。編集学校4期入門以来、ORIBE編集学校や奈良プロジェクトなど、18年イシスに携わりつづける。野嶋師範とならぶ編集的図解の女王。子ども俳句にいまは夢中。
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
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作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
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