何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

破は二階、守は一階。これは感門之盟会場の階数。
破は二冊、守は一冊。こちらは先達文庫の冊数だ。
第70回感門之盟の42[破]突破式では、原田淳子学匠が松岡校長から託された先達文庫を紹介。各師範代に手渡された。例えば、上原師範代には「芥川と寺山から寸鉄を磨いていってください」。梅澤師範代には「冒険とユーモアの同居を学んでください」。校長と学匠からのメッセージが込められた先達文庫二冊組のラインナップは以下の通り。
◆上原悦子 師範代 よりみちパンセ教室
『侏儒の言葉』芥川龍之介/文春文庫
『ポケットに名言を』寺山修司/角川文庫
◆大場健太郎 師範代 クラフト・クエリ教室
『スロー・ラーナー』トマス・ピンチョン/ちくま文庫
『競売ナンバー49の叫び』トマス・ピンチョン/ちくま文庫
◆梅澤奈央 師範代 はじかみレモン教室
『ファンタジーと言葉』アーシュラ・K.ル=グウィン/岩波現代文庫
『所有せざる人々』アーシュラ・K.ル=グウィン/ハヤカワ文庫
◆重廣竜之 師範代 破顔四笑教室
『二つの母国に生きて』ドナルド・キーン/朝日文庫
『日本人の質問』ドナルド・キーン/朝日文庫
◆後藤由加里 師範代 MMプリテンダー教室
『夢の遠近法』山尾悠子/ちくま文庫
『歪み真珠』山尾悠子/ちくま文庫
◆猿子修司 師範代 パラレル墨守教室
『人称代名詞』野坂昭如/文春文庫
『戦争童話集』野坂昭如/中公文庫
◆清水優年 師範代 脳交ハニカム教室
『文明崩壊』上・下 ジャレド・ダイアモンド/草思社文庫
◆平野しのぶ 師範代 発酵エピクロス教室
『緑の家』上・下 バルガス=リョサ/岩波文庫
◆稲田早苗 師範代 空色オイコス教室
『田辺聖子の古典まんだら』上・下 田辺聖子/新潮文庫
後藤由加里
編集的先達:石内都
NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!
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こまつ座「父と暮せば」をイシス編集学校の師範が観てみました 第2弾
こまつ座「戦後”命”の三部作」の第一弾「父と暮せば」(井上ひさし作/鵜山仁演出)が現在公演中です。時空を超えて言葉を交わし合う父と娘の物語。こまつ座がライフワークとして大切な人をなくしたすべての […]
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
2025-09-30
♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。
2025-09-24
初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。