何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

感門之盟の影で支えるは、場の切り替え装置「おやつ」だ。
もてなしロールとして、わたくし若林牧子が、今回のおやつの「編集方針」をこっそり明かしたい。
今回の「おやつ」は、感門之盟のタイトルからイメージした和菓子と洋菓子のダブルページ構成。空間と本と人を遊撃しようという趣向だ。
ひとつめのおやつは、『つばらつばら』。松岡校長の出身地・京都より、京菓匠・鶴屋吉信製のどらやきを取り寄せた。「つばら」は古語で「しみじみ、心ゆくまで」の意。二つ折りのどらやきは、本の扉が今まさに開こうとしている姿。
粒あん味のほかに、田中優子学長の大好物「栗」あん味を、少々忍ばせた。粒あんと栗あんとのあいだに、ひそやかな対話が聞こえてくる。
「インターブッキング」コーナーの時間に供すのは、ズバリ「お菓子」本。本に見立てたパッケージの扉を開くと、ページのように幾層にも焼き重ねられたバウムクーヘンが姿を現す。リアル本と菓子本を往来しながら、共読を深めてほしいという願いを込めた。
味は全部で六種類。好きな本や気になる一冊を選ぶように、どの味に手を伸ばすかという楽しみがある。ふいに手にした「本」を、仲間と交換してみるのも面白い。そこからあらたな対話が生まれること請け合いだ。
すべてが唯一無二。個々の存在が輝き満ちる場──それが、感門之盟だ。 20日(土)には、第89回感門之盟が控えているが、松岡校長にもちなんだ、55[守]ならではの唯一無二のおやつを用意した。どんなおやつか、楽しまれたし。
写真:福井千裕
若林牧子
編集的先達:白洲正子。長身たまご顔にキュートな声、すきをつくる編集力と天然発言で、アシスタントにしたいNo.1師範。四国と東京をつないで活躍する食と農のコーディネーターでもある。通称は若まっこ。
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
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