【多読アレゴリア:群島ククムイ】今福龍太と夏の島旅へヨーソロー

2025/05/20(火)13:00
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群島ククムイアイキャッチ

夏の旅は、イシスコミッションの今福龍太さんとゆるやかな島めぐりの航海へ漕ぎ出しましょう。

 

小さな小さな島、短い短い言葉に注意をはらって!

 

2024年冬の初航海は、大西洋のうるわしい群島、カーボ・ヴェルデの吟遊詩人マリオ・ルシオの歌う小さな島々、魅惑的な短い言葉たちが連なった、今福船長の船出のメッセージからはじまりました。

この言葉は、今でも航海のお守りとなって、大切にされています。

 

群島ククムイでは、今福さんから手渡される言葉を鍵に、書物の世界を旅したり、言葉とイメージのあいだを往還し、新しい表現方法を探したり、オンラインやリアルでの共読会を開催しています。

 

春の航海の共読会で取り上げたのは、千夜千冊1639夜『戸井田道三の本 こころ・かたち・みぶり・まなざし』。本書は、今福さんが監修したものです。みなさんのなかで、交わしあいが深まったのが、以下の部分でした。

 

 ーー最近はデジタル時計が出回っていて時刻を数字で

   示してるけれど、それでは時刻はわかっても時間

   は見えてはこない。初心を忘れないためには、い

   つも時間がくりかえし見えていなければならない。ーー

   (千夜千冊1639夜)

 

考えたこともなかったのですが、私たちは時計にもアフォーダンスされているんですね。時間とはなにか、デジタルとアナログの感覚違いなど、日々の暮らしの中では通りすぎてしまうところを立ち止まって深めることができるのが共読会の醍醐味です。また、この千夜千冊では、戸井田氏が記憶をヒキダシ型とマリモ型に分けて考察したことを松岡校長が面白がっています。それにあやかり、ヒキダシとマリモの絵を描いてみました。

 

 

航海の途中には、今福船長からメッセージや絵はがき、小さな寓話が届きます。台湾の別名はフォルモーサということ、台湾原住民ブヌン族の詩人、サリランのこと。台湾の東海岸、花蓮の町はずれには北緯23.5 度線が通り、それをたどるとメキシコ湾へつながる話、その航海の途中に出会ったマカジキとの格闘の物語。ひとつひとつの点がつながり、ひろがり、あるときふとわかる種明かしに心が躍ります。

 

(海をこえて届くポストカード)

 

島と本と仲間に出会う、小さな多島海の旅。

群島ククムイで、あなたの言葉の航海をはじめましょう。

 

“では、次の航海で!”

El Capitão

 

(文:風守Ψ西村慧)


多読アレゴリア2025夏 群島ククムイ

【定員】20名

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【申込締切】2025年5月26日(月)

【受講資格】どなたでも受講できます
【受講費】月額11,000円(税込)
 ※ クレジット払いのみ
 ※ 初月度分のみ購入時決済
 以後毎月26日に翌月受講料を自動課金
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花も歌もひとりでいられない【花歌果の戒】手向けを終えて

 

▼群島ククムイ

今福龍太と夏の島旅へヨーソロー

  • 群島ククムイ

    ククムイは奄美・沖縄のことばでぷっくり膨らんだ小さな
    蕾のこと。船長の今福龍太さんから届くことばに導かれ想
    像力の花を育む群島コミューン。その島影で航海模様を綴
    るのが、遊びごころいっぱいの多彩なククムイストです。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。