何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

煙草を燻らす松岡校長。
その目線の先にいるのは、鈴木康代[守]学匠だ。
感門之盟のテーマ「律走」をイメージした青いワンピースと青いイヤリングを身につけ壇上へ上がる。だが学匠がまず放ったのは律ではなく爆。メモリアルな第50期の[守]講座は、「爆走」「爆発」「爆上がり」により律走のその先へいく新たな時代に入った[守]だったと振り返った。
ある学衆が[守]の最初のお題「コップは何に使える?」をAIに尋ねたところ、AIよりも自分の回答の方がおもしろいと言ったという。なぜそんなことが起こるのか。康代学匠はイシス編集学校がおもしろい理由を3つ挙げた。
1.問答が加速する
イシスの編集稽古はお題・回答・指南からなる。そこには律動があり、師範代が加速する問答を加えていく。著書『外は、良寛。』で松岡校長が書いた「不断の禅林生活」と同様、「繰り返し」のなかで劇的な「目覚め」が編集稽古の中では起きている。
2.教室は動いている
今日ははるばる喜界島から高校生の学衆が豪徳寺の本楼へ駆けつけた。編集学校のオフ会にあたる汁講で教室に「ないもの」を持ち寄ろうという話になったとき、彼は夕陽を動画で撮って持参し周りを驚かせたそうだ。ネット上にあるイシスの教室ではテキストベースでやり取りがなされるが、教室は白と黒だけの止まった世界ではない。仲間と交わし合いながら進む編集稽古だからこそ、教室はハッとする出会いで他者と影響しあう格別の場なのだ。
3.あらたな虚を探したくなる
リアルとバーチャルという見方でいえばイシスの教室はバーチャル(虚構)の世界だと思われがちだ。だが、そこにリアル(実体)があらわれてくるのが編集学校。虚実皮膜の世界観のなかで、あらたな虚に行きたいと思わせるものがあるのがイシスの魅力だと康代学匠は言い切る。
50[守]を修了した卒門者は計134名。半数以上が[守]のネクストステージである[破]へ進むことをすでに宣言している。
あらたな虚への冒険に向けて、学匠は卒門者たちの背中を押す。
登壇の直前、ひとりその場に立っていた康代学匠の視線の先には松岡校長がいた。感門之盟は門を感じながら、眼差しが交わし合わされる場でもある。
福井千裕
編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。
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2025-10-02
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作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
2025-09-30
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2025-09-24
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