HCU最終講はドキュメンタリーになる

2020/04/25(土)12:30 img
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4月24日22:16、編集工学研究所1階の本楼。第15期ハイパーコーポレートユニバーシティ[AIDA]の第六講、松岡塾長による「塾長最終講義」リハーサルが進行中だ。

 

「今はパンデミック、緊急事態宣言。なるべくソーシャルディスタンスを開けてほしい、三密を避けてほしいという状況下で、三つのことを話したい。

 一つ目はグローバリズムに待ったをかける思想、二つ目は日本という方法、三つ目が情報生命。

 自分にあるこうしたことをおさらいをしてみようと思います。

 

一部の塾生をのぞきオンラインでの開催となるが、テレワークの延長ではない。

 

「ドキュメンタリーを撮るつもりで臨んでほしい」という松岡塾長のオーダーのもと、

カメラ6台の映像、カメラの画像、チャットやエディストのテキストといったメディアが交差し、

今期の塾生だけでなく、過去期のゲストやイシス編集学校の学匠といった様々なキャストが交わし合う。
オンラインとリアルでインタースコアを起こす現場は、映画の撮影スタジオさながらだ。

 

17:45、会場入りした松岡塾長からディレクションが次々に飛びはじめた。

 

「ビデオはもう少し下げて。ブビンガ(机)も映っていた方がいい」
「がなる必要ないよね? ちょっと今、少し声を張ってるんだけど」

「このペンはだめ。他もチェックして」「これだと(ペンが)細すぎない?」
「本の映りが暗くない? ライティングを動かして」
「ドキュメンタリーの素材はどんどん撮ってほしい。『八田がコーヒーで衣笠がお茶だ』といったものが見えた方がうまくいく」

 

進行についても変更がかかる。

 

「テレビニュースの様子を挟む。リアルタイム感が出てすごくいい」
「セッションは一人ひとり聞いてばかりだとフラットになる。時折、安藤のインタラクションが入った方がいい。吉村はスピードのコントロールかな」
「冒頭の佐々木の入りの前に何かを舐めるような待ち受けを入れよう」

 

なぜこうしたしつらえを徹底するのか。

 

「オンラインでは、固定したマルチウィンドウの中であいだがなくなっている。これは日本だけじゃなくて今世界で起こっていること。
 だから現場でもあいだを見せていく。カメラマンが近づいたりビデオを横切ったり、スタッフがカメラ撮影する様子も丸ごと、むしろ積極的に出していく」

 

今期のテーマである「稽古と本番のAIDA」は「平時と有事のあいだ」でもある。


未曾有のハイパー最終講は本日4月25日13:30開催。

遊刊エディストでは、有事下の本番を並走していく。

  • 上杉公志

    編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。