何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

豪徳寺の雨は、師範代の涙である。
9月4日(土)13時、東京パラリンピックの閉幕を目前に、第77回感門之盟がスタートした。2日間に渡るプログラムは、青空にブルーインパルスがISISと描く清々しい映像から始まった。
「菅政権が終わっても、コロナが終わらなくても、私たちはダンゼンな方法で束になりたい」
佐々木千佳(局長)は、井寸房で語りかける。
オープニング映像では、豪徳寺駅からISIS館までの徒歩10分程度の道のりがプレイバックされた。パン屋や和菓子屋を冷やかしながら歩行者視点でゆらめく映像で、自宅にいる学衆や師範代も、注意のカーソルは本楼に集まった。「来ている”つもり”が、”ほんと”になって」と佐々木は重ねる。
「ダンゼンとは、いままで見たものがないもの。だからあっという間に取り逃してしまう。この感門は、そんなダンゼンを取り逃がさないようにするものに」とDAN ZEN ISISな2日間への願いを込めた。
▲佐々木千佳(局長)が、母の帯を締めて井寸房ではんなりお出迎え。にじり口をくぐって本棚劇場に招いたのは、司会の2人。
▲司会は嶋本昌子・川野貴志(左から)。校長のおヒゲファンであり、「泣き虫師範代」の異名をとる嶋本は、はやくもオープニング映像で涙腺が緩む。「イシスの師範舐めんなよ」なる名言を放った至宝たる川野が、座を引き締める。
▲「あと何回、感門之盟に立ち会えるか」 酸素吸入器を仕事場にも置きながら、肺がん手術あけの身体をおして参加する感門は「格別」と切り出した。
松岡は、障害に応じて細かくルールを決めるパラリンピックを引きながら、「我々はもともと断点をたくさん持っている。しかしわざわざその断点を潰して、一律なものにしてしまった。ダンゼンイシスというのは、その断点を掘り返して、つなげ直していくこと」とダンゼンへのダントツなダンドリを提示した。
▲セイゴオダルマが全国を見守る。校長も絶賛するデザイナー穂積晴明による仕事。穂積は医師の指導により、最近は蕎麦食のみ。
▲豪徳寺は今日も雨
写真:上杉公志、梅澤奈央
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
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作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
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