寄り道どのみち俺の花みち【感門75】

2021/03/14(日)17:33
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「秘すれば花なり」。

 

「花」は秘めてこそ価値がある。世阿弥が著した『風姿花伝』(別名『花伝書』)の一節である。イシス編集学校の編集道の“代”、師範代を養成する花伝所は、この『風姿花伝』に肖っている。

 

出自からして、花伝所は奥義の多くを語ることをよしとしないが、第75回感門之盟タブロイドでは、門外不出の「花伝式目」のプロフィールがアケられている。

 

師範代は学衆を稽古に夢中にさせる指南を書く方法をどのように身に付けるのか? 回答するだけでも大変なのに、師範代はなぜ10人近くの学衆に指南できるのか? それも颯爽と!

 

師範代のそんな風姿はどのように生まれるのか。花伝所は噂どおり“士官学校”なのだろうか。詳しくはタブロイドp.7でお楽しみいただくとしよう。

 

花伝所生みの親、松岡校長は「(『風姿花伝』を読むと、)いつも最後の『別紙口伝』のクライマックスで胸がばくばく」するという。

 

私はといえば、34花を巣立った放伝生が47守でどんな花を咲かせるのか、いまから胸がばくばくしている。

  • 白川雅敏

    編集的先達:柴田元幸。イシス砂漠を~はぁるばぁると白川らくだがゆきました~ 家族から「あなたはらくだよ」と言われ、自身を「らくだ」に戯画化し、渾名が定着。編集ロードをキャメル、ダンドリ番長。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。