有事の中で45[守]開講 松岡校長メッセージを読む

2020/05/05(火)10:32
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2020年4月20日午後。
新型コロナウィルス・パンデミックの渦中の時、松岡正剛校長のメッセージを合図に45[守]が開講した。パンデミック“にもかかわらず”なのか、“だからこそ”なのか、教室数を増設するほどの盛況ぶりだ。
なにが起こっているのか。時代の空気と照合しつつ、松岡校長のメッセージを紹介する。

 

 

「私はこのネットスクールを2000年に立ち上げたのですが、当初からリアル=ヴァーチャルなコミュニケーションを重視しました。SNS時代になって、ようやく時代が追いついてきたようですが、どっこいイシスはどこにもないコミュニケーションが交わされる学校です」。


 …緊急事態宣言で内こもりの時代、ネットを介したイシス風の学習は安全だ。
  そしてここには「どこにもないコミュニケーション」がある。
  では、それはどのようなものか。


「この学校には私の経験や構想がかなり注入されています。また、未来のための仮説や実験もいろいろ仕込まれています。そのしくみの基本は、『問・感・応・答・返』でできています。問うて、感じて、応じて、答えて、返しあってください」。


 …師範代と学衆たちが、編集稽古を通じて言葉を交わし合う。
  互いを評価し合う過程で、それぞれが“目利き”になっていく。
  イシスならではのコミュニケーションだ。
  これこそが、今求められているのではないか。


「世界も人生も種々さまざまな変転に満ちているのです。楽観はできません。新型コロナウィルスがもたらしたことは、そうした警鐘です。諸君の奮闘を期待しています」。


 …“世の中でいちばん不変なこととは、変化することです”とも、松岡校長は述べる。
  自ら情報を動かすことで、変化に対応するための“方法”をイシスでは学ぶ。


「日本列島のどこもかしこもが、コロナウィルス禍に喘いでいます。平時が私宅とスーパーマーケットに閉じ込められて、あとは有事ばかりかと見紛うほどです。諸君は大丈夫ですか。」


 …そう述べる松岡校長は鼻うがいでコロナ対策をしているらしい。
  禁煙は、いまだにしていない模様だ。

  • 井ノ上シーザー

    編集的先達:グレゴリー・ベイトソン。湿度120%のDUSTライター。どんな些細なネタも、シーザーの熱視線で下世話なゴシップに仕立て上げる力量の持主。イシスの異端者もいまや未知奥連若頭、守番匠を担う。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。