何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

田中晶子所長の開講にあたってのメッセージだ。32回目を迎えたISIS花伝所の入伝式が10月26日(土)13時にスタートした。入伝生、師範、学林局、校長が始めて顔を合わせ、道場での演習が始まる一座建立の場になる。
師範代は人の才能を引き出す。人と人、人と場のあいだを引き受けていく。複雑な社会、組織、課題、場をライブに生き生きと動かし、突破していく。そのために花伝式目を学んでいく。Living Editingという言葉を承けて、松岡校長は冒頭メッセージで「風・式・様・流・派・系」というキーワードを持ち出した。スタイル、モードを表現するものだが、そのなかでも特に校長が重要視しているのが、「風・式・様」の3つだ。これらを組み合わせて編集学校をつくってきたと言い切った。
40年近く前に編集した講談社の日本美術全集『Art Japanesque』(全18巻)で、校長は「ジャパネスク」という造語をした。ローマ風をあらわすロマネスク、アラビア式のアラベスク、ゴート人ぽい様にルーツをもつゴシック。日本風、日本式、日本様を考えたいということからつくられた言葉である。イシス編集学校には「オーケストラっぽい」もの、「らしさ」を考える編集稽古がある。歴史をがばっとつかまえる。経済とともに文化を語る。風向き、風格、風情を知的なものにまぜる。それを他者と交わし、学びを加速させていく方法を花伝所では学ぶことになる。
花伝所の名づけのもとである世阿弥の『風姿花伝』は、風を花としてどう伝えるかを問うている。世阿弥は是風が非風をつつむことこそ肝要とも記した。今期の入伝生は、都内図書館館長、ITサービス、証券会社、児童福祉施設、NPO法人など多様な属性をもつ20名。来年の春には師範代としての花を咲かせ、社会にLiving Editingを興していくことを志し、道場での演習が始まる。
吉村堅樹
僧侶で神父。塾講師でスナックホスト。ガードマンで映画助監督。介護ヘルパーでゲームデバッガー。節操ない転職の果て辿り着いた編集学校。揺らぐことないイシス愛が買われて、2012年から林頭に。
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
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作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
2025-09-30
♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。
2025-09-24
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