井ノ上シーザー、ヨガでチャ―ミーに?!

2020/04/23(木)15:27
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 少し肌寒さの緩んだ2020年4月8日。
学衆の回答を「上納金」と言って憚らず、バッサバッサと指南で斬りこみ、他人のDUSTを虎視眈々と狙う井ノ上裕二([守]師範)は、ヨガインストラクターである山根尚子(45[守]師範)を大阪東三国のマンションに呼び出した。プライベートレッスンを受けるためだ。

 

 井ノ上はバンコク在住中に、駐在員の奥さま方に混じり、「アシュタンガヨガ」を鍛錬した経験をもつ。このヨガは、次々と連続でポーズを取りながら呼吸を合わせていくスタイルで、ダイナミックでエネルギッシュなのが特徴。
今回山根が指導するのはそれとは異なる「沖ヨガ」。ひとポーズごとに、呼吸を通してカラダの変化を感じ取っていくスタイルで、静的で緻密さを要する。

 

 井ノ上にとって新しいヨガの時間が始まった。
股関節の動きが硬い男性が多いが、開脚のポーズも苦なくやる姿に、思わず山根から賞賛の声がもれる。井ノ上からは笑みがこぼれた。
しかし、度々「今動かした右と、まだ動かしていない左の感覚の違いがわかりますか?」との山根からの問いかけには、「うーん、わからない」と顔を曇らせる。素直な井ノ上が垣間見えて、今度は山根の顔がほころんだ。

 

 ヨガで垢をすっかり落とした井ノ上。
「緊急事態宣言」の2日後、大阪から姿を消した。


 

  • 山根尚子

    編集的先達:内田樹。身体も言葉も笑顔もひたすら柔らかいヨガ講師。あらゆることを生き生きとした情報ととらえ、むっちゃ楽しそうに語れるのが真骨頂。「ISIS」の字をヨガで見事現した壁紙は無料配布中。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。