イシスをDAN ZENにする7人【iGen004】網口渓太 関西弁のミク太郎 憧れ力で起動する編集少年

2021/10/05(火)09:12
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■イシスをDAN ZENにする iGenセブン

 

松岡正剛をして「きっと次代のスターになるだろう」と言わしめたイシスiGen7人衆がいる。

その活躍は目覚ましく、師範講義遊刊エディストエディットツアーなど編集学校のあちこちで頭角を現し、新しいメディエーションの方法を築き始めている。そんなiGenとは一体何者なのか? 

 

青春時代をポケベルとプリクラとルーズソックスで過ごしたロスジェネ世代の、感門之盟タブロイド紙「EditorShip」編集長 後藤由加里がiGenたちが日頃感じていることから、編集学校のこれからを訊いた。

遊刊エディスト紙上でも、7回に分けて特別転載してお届けする。

 

▲イシスのiGenは、千夜千冊1764夜『ホモ・デジタリスの時代』に登場した。

 

シリーズiGen、4人目はこの方。


 

iGen No.004 網口渓太(立正佼成会[縁]師範代)

 

本楼もどよめいた「初音ミク太郎」に狼狽えながらも愛嬌ある関西弁の指南で学衆の気持ちを掴む。憧れ力で起動する編集少年。

 

生誕年:1991年
編集学校歴:

<学衆として>

33[守]アルス・アクセル教室(野崎和彦師範代/竹川智子師範)

33[破]稜線シンデレラ教室(宮原由紀師範代/大音美弥子師範)

8[綴]モロイ・メロス文業(岡村豊彦師範代/森美樹師範)

36[破]庭先ホロン♪教室(野嶋真帆師範代/森井一徳師範)

27[花]からたち道場(竹島陽子花伝師範)

12[離]洞響院(小坂真菜美別当師範代/井田昌彦別番/福田容子右筆)

 

<師範代として>

42[守]初音ミク太郎教室(後藤由加里師範)

43[破]初音イズタロー教室(小路千広師範)

立正佼成会[縁]1期つもりつもって、つもり教室

 

 

Q1.密かにこだわっているフェチな雑品は?
黄色いムック本を集めること。『ナショナルジオグラフィック』のデザインが好きで、変な癖が付いてしまいました。部屋には衣食住や本に関する雑誌が積み上がっています。いつか『エディショナルジオグラフィック』に。

Q2.家から最寄り駅の間でなぜかどうしても気になっちゃうことは?
寄り道できるお店が減っていくこと。帰宅時にちょっと寄るのが楽しみだった文房具屋や本屋がなくなり、冷やし飴やコロッケの、あの味とも出会えない町になってきています。留めておかなければならない記憶のようです。

Q3.『情報の歴史21』で自分の生誕年以降の歴象で一番注目しているものは?
1992年のWWW(ワールドワイドウェブ)です。I-GENとして、対立から多様性へ、柔らかい経済へ、デジタル・リテラシー、代喩のアート、環境かゲームか、のテーマに肖って、多様性の謎に切り込んでいきたいと思ってます。

Q4.編集学校でこれまでに誰かに言われて印象に残った一言は?
「初音ミク太郎」という教室名を頂いた日、松岡校長に「初音マク太郎と迷ったんだよ」と言われたこと。蒔く?膜?幕?撒く?と未だに連想中で答えが決まっていません。たぶん膜です。何度も左見右見した1日でした。

Q5.編集学校で新しい講座やプロジェクトを立ち上げるなら?
打ち上げ前に恒例のバーベキューをするNASAの宇宙飛行士ではないですが、豪徳寺でみんなで七輪を囲みたい。食材や飲物は各自持参で、網の上をどう編集するのか、力量が試される。月を目指す者同士の熟したる時間。


 

■iGen網口をもっと知るなら

ピラニアたちの指 ホンゴジラ・後の祭り【77感門】/大音美弥子

【このエディションフェアがすごい!25】ジュンク堂書店 大阪本店/網口渓太

34花「お楽しみはここから」ガイダンス/佐々木千佳

 

 

■シリーズiGen〜イシスをDAN ZENにする7名〜 

 

001:穂積晴明 外郎売りからDJまで 多芸多才のデザイナー

002:中村麻人 数理モデルを脇差に 解析フェチの編集侍 

003:梅澤光由 全身義体を夢見る エディトリアルジャズピアニスト

004:網口渓太 関西弁のミク太郎 憧れ力で起動する編集少年

005:梅澤奈央 獲物はイジって逃さない 言葉フェチの人気記者

006:加藤めぐみ AI疑惑の超絶アーチスト 謎めく21世紀の女

007:上杉公志 ピアノ奏でる エディストの貴公子

 

 

iGenロゴデザイン:穂積晴明

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。