46[守]フェロモン学衆 浦野裕が“編”歴する【75感門】

2021/03/14(日)12:21
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黒いジャケットの美丈夫が、本楼にあらわれた。浦野裕(46[守]かりぐらジョジョ教室学衆)を「若くてやんちゃでイケメン」と佐々木千佳(学林局局長)が紹介する。“エディットバー共読区”のカウンター内には、鈴木康代([守]学匠)と原田淳子([破]学匠)も並ぶ。「ぼったくりバーのような圧がある」面々は、ブルーライトを浴びてグラスを傾ける浦野に笑みを向ける。第75回感門之盟でのインタビュー企画の一コマだ。

 

▲”エディットバー共読区”カウンターにて。

 

守学衆として、浦野は下ネタも厭わない回答で攻め続けた。かりぐらジョジョ教室師範代・三谷和弘は「エロ仙人、ここに居たり」と敬意を表した。イメージと編集方針のキワへと向かいつづける浦野の振れ幅は大きい。開講当初、浦野は『白川静 漢字の世界観』(松岡正剛)と『パルプ』(チャールズ・ブコウスキー)を好きな本として取り上げた。

 

▲漢字の世界観『白川静』と怪作ハードボイルド『パルプ』

 (師範・井ノ上と趣味がかぶっている。)

 

『パルプ』には「ばかばかしさの裏にある人の哀愁、哀しみ」を嗅ぎ取る。この男、三谷師範代を「中間管理職」と見立て、配慮を見せもした。単なるイケメンではない。バーカウンターで取り出した『白川静』には「濃厚なウィスキーをちびちびやる感じで喉に絡みつく感じ」を味わう読み師でもある。華々しい読書家の浦野であるが、[守]の編集稽古は斜め上を行くものであったという。すでに進破を決めている浦野は、どのような文章を紡ぐか。草食化していると言われるイシスメンズの中で、大いに異彩を放つであろう。

カウンターには松岡校長もかけつけた。酒はたしなまないが、カウンターで語る姿はさまになる。フェロモンは、ブルーライトでよく映える。

 

 

▲カウンター越しに“三大女帝”に話しかける松岡校長

  • 井ノ上シーザー

    編集的先達:グレゴリー・ベイトソン。湿度120%のDUSTライター。どんな些細なネタも、シーザーの熱視線で下世話なゴシップに仕立て上げる力量の持主。イシスの異端者もいまや未知奥連若頭、守番匠を担う。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。