破に番記者ウメ子あり!イシスの歴史を展く新ロール

2021/10/06(水)17:29
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番記者

 「番」と書いて「つがい」と読む。アイキャッチ画像は松岡校長が雑誌に連載していた百辞百景の一部。「番」は二つものものが組み合わさり、「継ぎ合う」ことだという。昨季、守破にイシス初のロールである番記者が誕生した。講座とエディストを、イシスと社会を「継ぎ合う」という大きなミッションが託された。守は上杉公志、破は梅澤奈央がその任にあたった。

 

 イシス編集学校は編集稽古というプロセスを大切にしている。通過したものでしかわからない充実と再生と錬磨の日々がある。それゆえにイシスのことは入門したものでしか、当期の講座に関わったものでしか、わかり得ないというジレンマがある。しかし、だからこそ、イシスのダントツな面白さを、稽古の唯一無二の体験を、情熱と編集力をもつ師範代の風姿を伝えたい。番記者は、その誰もがやったことがない難題に取り組んだ。

 梅澤奈央[破]番記者こと、ウメ子はなんと22本の記事を書き上げた。1週間に1本のペースである。DANZENエディストという称号があれば、それは彼女にこそふさわしい。[破]に進むことを迷っている人も、[破]の再受講を考えている人も、そしてすでに[破]の受講を決めて開講を待ちわびている人も、いやいやもちろんそれ以外の方も、まずは半年間のエディスト・ドキュメンタリーに目を通していただきたい。

 

 以下に、いくつかピックアップして紹介しよう。[破]編集稽古の紹介としても、編集術の骨法としても読める。

 

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ポッと出て、グッと締める。

先達への敬意も込めた実践編集記事

 ●松岡正剛ライティング術!文章のクオリティを格上げする「ポッと出」とは【46破 知文AT】

 ●オシリを締めよ!責任とるべき結びの一文【エントリー率驚異の97% 46[破]知文AT閉幕】

 

記事にしにくい個人史クロニクル

再受講者をネタに3枚卸で仕上げる

タモリ・優作・アレクサンダー 自分史作れば、わたしが増える【イシスの自分史サンプル大公開】

 

『物語編集力』の歴史は更新された

名作の見出し編集に焦点化したエディスト

3000字を読ませるには「章タイトル」が鍵だった 大賞作品分析【46破 物語AT】

 

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 47破では、ウメ子が編集稽古の何をスクープするだろうか。編集術をいかにバージョンアップさせるだろうか。学衆や師範代の誰をいじりたおすだろうか。そして、イシスをどれほど世に知らしめるだろうか。下半期のエディスト、まずは梅澤奈央を要マンマークである。

 

文:吉村堅樹

  • エディスト編集部

    編集的先達:松岡正剛
    「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。