【風韻】仄明書屋前夜 しつらひの星々

2020/07/03(金)23:00
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あかいめだまの さそり    ひろげた鷲の つばさ    あをいめだまの 小いぬ、    ひかりのへびの とぐろ。                オリオンは高く うたひ    つゆとしもとを おとす、    アンドロメダの くもは    さかなのくちの かたち。                大ぐまのあしを きたに    五つのばした  ところ。    小熊のひたいの うへは    そらのめぐりの めあて。   

 

    妹に七夕星を教へけり 正岡子規

 

これはベガ。こちらがアルタイル。

妹の律に指さして教える、微笑ましい二人の姿。

 

 

 

仄明書屋前夜。本楼にしつらひの星々が燈る。

 

木村月匠は ブビンガに草・花・書の星を編み、

穂積デザイナーは オンライン上に星座を集わせる。

 

 

 

コロナ時代のセミリアル・セミリモートの仄明書屋は 明日十三時より。

リアルとオンラインをつなぐ新たなコンステレーションが描かれるだらう。

 

  • 上杉公志

    編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。