何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

【田中優子の「酒上夕書斎」】はご存じだろうか?5月に優子学長がはじめた読書系YouTube LIVEで、毎月とっておきの1冊を紹介している。だがオープニングが独特。「まずはひと口飲みますね」と言って赤ワインをゴクリ。本より先にワインが登場する。大好きなワイン片手に本を読む優子流に、視聴者は「今日は何を読むのか?」に加え「今日も飲むのか?」も気になって仕方がない。
場は変わり、9月20日の感門之盟。55[守]を卒門した学衆たちを前にスピーチする18名の師範代のなかに田中優子師範代の姿もあった。スピーチを終えるや、教室の学衆たちがわあっと駆け寄り花束を手渡した。感門之盟ならではの感動的なワンシーンだ。ただ何かが違う。近づいてよく見ると、花束の横にもうひとつのプレゼントが添えられていた。
赤ワインである。優子師範代の好みを知り尽くした学衆たちの粋な計らいだ。しかもラベルには「酒上夕魚斎教室(さけのうえのゆうぎょさい)」の名。彼女の敬愛する江戸の浮世絵師・恋川春町の狂歌名「酒上不埒(さけのうえのふらち)」に肖った世界にひとつの銘柄だ。
さて、次回の【田中優子の「酒上夕書斎」】でこの赤ワインは登場するのか。あなたも好きな1杯を片手に”不埒な読書”を。編集が加速するはずだ。
福井千裕
編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。
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9月13日(土)、松岡正剛プロデュースのブックサロンスペース「本楼」にて、お茶×読書×編集で参加者のみなさまを意外な世界へお連れする「本楼共茶会」(ほんろうともちゃかい)を開催します。7度目となる今回は「コールドブリュー […]
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コメント
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2025-10-02
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2025-09-24
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