何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

Season20を持って区切りを迎えた「多読ジム」を引き継いだ「多読ジムClassic(通称:タドクラ)」では、日々のトレーニングが続いている。お題の至るところでヴァージョンアップは行われるものの、「ブッククエスト」「エディション読み」「三冊筋プレス」の不変の三つのプログラムを通じて、松岡正剛氏の多読術・読相術を試すのだ。
どのプログラムも楽しい。「ブッククエスト」では、自分の本棚を数寄のままに作成することができ、「エディション読み」では、全員で千夜千冊エディションを共読することができる。しかしながら、特に挑戦していただきたいのはプログラムの最後を締めくくる「三冊筋プレス」である。
ここでは、まず一冊の選書をキーブックとして選び、さらに二冊のサブブックを加え、それらの関係性を炙り出しながら、一気に知文を綴りあげる。
無論、知文を紡ぎ出すには相応の準備が必要だ。「ブッククエスト」で培った目次読書術や、「エディション読み」で鍛錬したマーキング術を駆使して、キーブックとサブブックをせっせと読み込む。こうして集めた情報で下拵えしつつ、並走する読衆のトレーニングの様子を覗き込む。そして、密かに「なるほど」と呟きながら、冊師のひとことを頼りにネリネリを進めれば、誰でも愛おしい知文を生み出せるだろう。セイゴウ知文術を擬いた、香しい知文が目の前に現れるのだ。
新たな試みにも挑戦する。「ブッククエスト」では、12冊または39冊からなる情報の束のメディア化に奮いたち、「エディション読み」では、AIを駆使してリコメンド文をPOPに変奏させる。読み書くことが醍醐味だけれども、観るだけでも楽しめる空間である。「多読アレゴリア」最大級のスタジオにて、魅惑の共読世界をともに逍遥して欲しい。
真剣な遊びのもとに生まれた、千夜千冊エディションのPOP集を紹介しマス。フレームには、番期同門祭で限定復活した松丸本舗の野嶋真帆評匠デザインのものを使わせていただいています。
市川鉄彦さん
クロモジさん
津村直さん
重廣竜之さん
ハタンさん
文:畑勝之
アイキャッチ画像:多読ジムClassic×山内貴暉
多読アレゴリア2025春「多読ジムClassic」
【定員】100名
【申込】https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025haru
【開講期間】2025年3月3日(月)~2025年5月25日(日)
【申込締切】2025年3月7日(金)
【受講資格】どなたでも受講できます
【受講費】月額11,000円(税込)
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
2025-09-30
♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。
2025-09-24
初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。