何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

「URLをクリックしたものの、迷子になってます」「お待たせしてすみません。ダウンロードに手間取ってます」
4月26日14:00、風韻十八座夕星(ゆうずつ)座開講にさきがけて、宗匠、月匠、連雀による打ち合わせ「第1回連雀会議」が開かれた。開かれた…のだが、いずれもzoom会議はほぼ初めての面々ばかりで、少々スタートがもたつく。
もたつきつつも、ようやく全員集合した。画面に映る本日の参加者の筆頭は、風韻講座生みの親・小池純代宗匠。「ええ、オンラインミーティングは慣れてますよ」とでもいった落ち着いた面持ちである。お隣には全面サポート役の佐々木千佳学林局長のいつもの笑顔がある。その下段にひかえるのが、二羽の連雀。今期初の連雀・福澤美穂子は相変わらず楚々と可愛らしい。二度めの連雀ロールを担う大武美和子はしれっとした顔をしているが、実はログインに手間取って20分遅刻した。
さて、最後にドン!と木村月匠が構えていて、となるはずが、画面には黒地に白抜きで「木村久美子」の文字があるばかり。声は聞こえる。顔は見えない。
「大武さん、どうやったらちゃんと映ったの?」
どうやったらって、アクセスしたらこの画面になっていたわけで、どうもこうもしてません。「パソコンにカメラが搭載されていないんだと思いますよ。声が聞こえるからいいでしょう」と、小池宗匠が軽くながして早速本題に入る。
今回の会議の一番の懸案事項は、7月4日の「仄明書屋」だ。本来なら夕星座一同がリアルで集って五七五まみれで半日、編集稽古に興じる。松岡校長も大変楽しみにしている風韻名物の催しなのだが、今年はリアル稽古が叶わない。
「オンラインでの仄明書屋」が今日の最大テーマだ。既に小池宗匠が脳内書屋でシミュレーションしたプログラム試案をもとに、皆で意見を交わす。
「一番の変更点は吟行ですね。たとえば、カメラで○○を撮って」
(あまり詳細を明かす訳にはいかないので以下省略)
「○○については、事前に提出してもらって」
(同理由で省略)
「次の○○は、連衆さんを2グループに分けて」
(これまた詳細は省略)
などなど、気づけば2時間強が過ぎていた。
課題はまだいろいろある。それでも、一番気になっていた「仄明書屋をオンラインでいかに楽しんでもらうか」の具体的なイメージを、ある程度は共有することができた。
7月4日に向けて、連雀会議もまだ何回か重ねることになるだろう。次回は木村月匠の笑顔を見ることができるだろうか。
大武美和子
編集的先達:まどみちお。ピリッとのなかにクスッとがある。編集知性とともに方法日本がある。「イシスの女将」はさばきもいなしも切れ味抜群。誰にも出せない達人の味は、俳句でも講評でもコメントでも指南でも、小ささにキラリが光る。
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
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(市川春子『宝石の国』講談社)
2025-09-30
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日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。
2025-09-24
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