何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

未踏に踏み込むこと。
毎期たくさんの未踏があるが、自粛や中止、延期の言葉が並ぶ今だからこそ、師範代自身が未踏へ向かって欲しい。
その後ろ姿は必ず学衆さんも感じ取っている。
第149回伝習座で、和田めぐみ[守]番匠は冒頭にそう述べつつ、45[守]の師範代へ「たくさんの師範代像へのカマエ」のエールを贈った。
1.師範代は、教室の要である。
2.師範代は、学衆の先輩・先達である。
3.師範代は、師範代に「なっていく」プロフィールである。
ー正解を求めなくていい。
しまった、滑った、転んだも恐れず、学衆のためなら何をやってもいい。
そのプロフィールを経て師範代になっていく。
4.師範代は、学衆の不足を与件とする。
ー入門の目的は様々だが、共通して何かしらの不足を抱えている。
その与件を以って向かうこと。
5.師範代は、方法を取り出し照合を厭わない。
ー参考となる先達の編集を真似るのではない。
自身の教室模様を方法として取り出し、照合する。
6.師範代は、学衆との「あいだ」をつなぐ中継点である。
ー教室が進む上で学衆を取り巻く場は動いていく。
そのあいだを繋いでいく。
師範代と学衆を、学衆同士を、学衆と編集学校をChainする。
7.師範代は、世の中の言葉を編集の素材とする。
ー既存の編集を終えようとしている情報を契機に、未知へ向かっていく。
8.師範代は、編集速度を自在に動かせる。
ー同じ言葉でも「コップ」と「コーーーップ」では速度が変わる。
速度が変われば情報も変わる。
制限時間や番ボーは、速度を動かす契機になる。
禅機をつかんだ速攻の応答も時には必要。
9.師範代は、生き生きした流れを教室に吹き込む。
ー学衆さんの事情も様々で、回答のスピードも密度も色々。
稽古と楽しむ学衆の編集知を教室に共鳴させるのも方法の一つ。
10.師範代は、教室という生き物のと共に変わっていく。
ー学衆さんのテンポやその時の状況で教室の様相は絶えず変化する。
リズムに合わせるために時に用意したものを捨てることもある。
あるいは、あえて拍を不意にずらして動かす局面もあるだろう。
ブレない軸も大切だが、変わっていくことを恐れないで欲しい。
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
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作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
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