何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

乾いた風とまぶしい太陽が照る冬の石垣島、心地よい季節でも28℃。海の玄関「離島ターミナル」から徒歩5分の距離にあるアートホテル石垣島にて『島とデザイン』をテーマにETSが開催された。
最上階のスカイラウンジ@カプリコン、ここは島内随一の高さを誇る抜群の180℃シティビュー。ここに高校生から学校教員、旅行者からジュエリーデザイナー、離学衆からサーファーまで2日間にわたり総勢21名の様々な顔ぶれの参加者が集い、師範代2名とサポーターとともに、和やかで濃密な編集時間を共有した。
なんといっても告知手段は「口コミ」。編集学校を知らない現地メンバーに集客を託す形での開催で、教育機会の提供と発見的な場づくりにチャレンジする編集による「地」おこし第一回は、主催側の心配をよそに、狙いに沿った面々と沖縄文脈では語れない、八重山らしさを知る大変貴重な時間となった。
しつらいは「石垣島ゆがふ国際映画祭」の特大バナーに、世界で活躍中のテキスタイルデザイナー・鈴木マサルさんによる詩的キービジュアル。
アートホテル石垣島ホテルライブラリー所蔵の50冊に加え松岡校長関連本と、アジアや岡本太郎や漫画たちもがカウンターに縦に横にとギャラリー風に並べられ、セレクトショップのような空間演出を試みた。
本年11月開催予定の「国際映画祭」、「ホテル」トポスは今回インターアクターを務めた平野の主戦場、ここに持ち込んだのは「編集」を軸にした言わば『文化創造プラットホーム』の醸成で、ヒト・モノ・コトを揃えるための場づくりでもあった。この夏、完成を迎えるフサキビーチリゾートホテル&ヴィラズの開発秘話も織り交ぜながら、新規レストランの琉球チャイニーズ店舗、シーレーンをコンセプトに活かした話や「モンスーンアジア」の海路地図をメニュー構成に織り交ぜた「編集」の視点も共有しながら編集ワークショップを行う。
地を動かすための実施ワークは4つ。ウォーミングアップで五感を駆使して挑む参加者たちの姿は「大人の学校」を感じさせ、高校生には大いなる刺激となった。
まずは「見立て」を使った自己紹介。続いて自分と本を重ね合わせて、アイダを「らしさ」でつないでいく。後半は「ないものフィルター」と「地と図」を駆使して、いつもと異なる視点で島を俯瞰し、参加者同士の対話も会話も温まった終盤で「2冊+1」で「新しい学校」を構想する。「多肉植物の学校」「愛され方を学ぶ学校」「一年中花がある場所はドライフラワーと生花で涸れを考える学校」といった美術館ともリトリートともいえそうな様々な顔をした学校が提案された。
「編集」という見方を持ち込んだことによって「考え」や「感性」が可視化されたというコメントも多数寄せられ、2日間のETSは熱風を抱き込みながら終幕した。
written by 平野しのぶ
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
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作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
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