何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

『言葉の本質』(今井 むつみ 、 秋田 喜美 中公新書)がベストセラーになっている。オノマトペを手がかりに、アブダクションにより、言葉と身体の関係、本質に迫っている。chatGPTが予想を超えた勢いで広がる世の中で、言葉の力に皆が注意を寄せているからだろう。
感門之盟が始まる前に、イシスのジャイアン、角山師範とジャイ子、一倉師範代は、言葉を使った稽古、ミメロギアで、参加者を出迎えた。イシス編集学校の[守]の名物お題、ミメロギアは一対の言葉をアナロジー、コンパイル、編集の型を駆使して組み立てていく。出されたお題は、「デーモン・ホルモン」。参加者は、即答で次々にzoomのチャットに回答を書き込んでいく。
角山師範と一倉師範代はzoom参加の皆さんから届けられる回答に楽しげに目と向けていたが、瞬時に師範の目、師範代の目で、回答をキャッチしていく。
「舌なめずりのデーモン・舌鼓のホルモン」
「こと切れぬデーモン・噛み切れぬホルモン」
「閣下のデーモン・かっかのホルモン」
「プログラムのデーモン・100グラムのホルモン」
次々に届けられる回答に会場も大賑わいだ。
ラストには、51[守]の学衆が親子で編集した回答が寄せられた。
「惨殺のデーモン・屠殺のホルモン」
親子で編集デーモンになる日は近い。
角山師範の前説は明日、9月17 日も12:30にスタートする。
北條玲子
編集的先達:池澤祐子師範。没頭こそが生きがい。没入こそが本懐。書道、ヨガを経て、タンゴを愛する情熱の師範。柔らかくて動じない受容力の編集ファンタジスタでもある。レコードプレイヤーを購入し、SP盤沼にダイブ中。
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
2025-09-30
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2025-09-24
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