何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

46[破]DAN ZEN ISIS P-1 Grand Prix、『遊刊エディスト』誌上で予選を開催中。第77回感門之盟での本選出場をかけて、各教室から短期決戦の応援合戦だ。さあ、あなたも心惹かれるプランに投票を!
プラン3:互次元カフェ教室/ニッポン夢幻露店
寅さんと遊ぶ、日本の原風景。岩波新書に学ぶ、日本の知。
■寅さん前口上
私、生まれも育ちも葛飾柴又です。姓は車、名は寅次郎、人呼んで瘋癲の寅と発します。
■テキヤに見るニッポン
寅さんと言えば、テキヤ、香具師。縁日・祭りに浮たつ人々をもてなす存在で、堅気の世界からは遠いが、彼らこそ日本の諸相と連なってきた。テキヤの「遊・匠・嘆」から、ニッポンの面影を浮かび上がらせるのが夢幻露店だ。
■「遊・匠・嘆」の3フロア
「遊」では、露店に香具師口上、舞踊の体験でもって幼心が蘇る。
梁塵秘抄、万葉集、神楽まで文化の始源へ誘おう。
「匠」では、ダイメの儀礼、職人の技を体験。彼らの技芸の歴史を辿って、職人の始源へ誘い込む。
「嘆」では、寅次郎になりきる。寅さんはつらいよ…彼の心の嘆きを演じて、テキヤの暮らしと現状を学べる。寅に連なるマレビトたちの始源へ誘い、彼らの慟哭を鎮魂歌と伴に聴いていただく。
■顕れる岩波の「知」
鍵となるのが、3400冊にも及ぶ知のアーカイブ、岩波新書との連携だ。ここには日本の全てがある。実は夢幻露店のクライアントは岩波書店。AIと組んで寅語りに編集された新書の声が、館内各所で流れてくる。来館者は知らぬ間に岩波の知に巻き込まれているだろう。
■寅さん結び口上
さァてみなさん。トントンパタンと叩いてみれば、わんさか出てくるテキヤの歴史、そうだそいつの話なら、今や日本の人気者、このミュージアムに歯切れよく、話し始めの聞き納め、日本と新書の緒口をきってもらいやしょう。
おいおい、お客さん。まだ終わっちゃいないよ。
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プラン発案者:ミヤガワ
執筆者:ミヤガワ(編集:バニー新井)
画像作成:藤田(構成:師範代シナガワ)
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読者投票あり!!46[破]「DAN ZEN ISIS P-1 Grand Prix」プランニング編集術アワード予選を開催
投票締め切り:2021年8月25日(水)24時
→プラン3:互次元カフェ教室/ニッポン夢幻露店
バニー新井
編集的先達:橋本治。通称エディットバニー.ウサギ科.体長180cm程度. 大学生時に入門後、師範代を経てキュートな編集ウサギに成長。少し首を曲げる仕草に人気がある。その後、高校教員をする傍ら、[破]に携わりバニー師範と呼ばれる。いま現在は、イシスの川向う「シン・お笑い大惨寺」、講座師範連携ラウンジ「ISIScore」、Newアレゴリア「ほんのれんクラブ」などなどを行き来する日々。
準備も本気で本格的に。それがイシス流である。 感門本番まで残すところあと2日、これまで個々に用意を重ねてきた[破][花]の指導陣が、いよいよ本楼に集って全体リハーサルを行った。音響、立ち位置、登降壇順、マイク渡しに席 […]
感門準備の醍醐味は、手を動かし口も動かすことにあり。 8月最後の土日、[守][破][花]指導陣の有志(感門団)で豪徳寺学林堂に集まって、一週間後に控えた感門之盟の下準備に入った。ペットボトル300本に感 […]
「守をちゃんと復習し終えるまで、破へ進むのはやめておこう……」 卒門後、そのように考える慎重な守学衆が毎期何人かいます。けれども、コップに始まりカラオケへ至った学びのプロセスによくよく照らしてみれば、「立 […]
◆感門タイトルは「遊撃ブックウェア」 読書はなかなか流行らない。本から人が離れてゆく。読書はもはや、ごく一部の好事家による非効率でマニアックな趣味にすぎないのだろうか? 読書文化の退行は今 […]
モノに見立てて肖って●54[破]評匠 セイゴオ知文術レクチャー
本を読んで、文を書く。そのとき人は、いったい何について書いているのだろうか。そこでは何が出入りしているだろうか。 日々の暮らしの中で何気なくおこなうこともできてしまう読書行為というものをひとつの巨大な“ […]
コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
2025-09-30
♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。
2025-09-24
初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。