何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

いきなり始まった45[破]「ハイパープランINFORM」プランニング編集術アワード予選。第75回感門之盟 INFORM共読区「P1グランプリ」本戦出場をめざし、師範が援軍となって応援編集を繰り広げる。あなたの琴線に響くのはどのプランだろうか?
──プラン10:おまたせ・おまかせ教室/身近なミュージアム──
投票記事にも掲載した、このキービジュアル。
今回のアワードエントリーにあたり、ある学衆が制作した。石垣島で美術教師をつとめる大濱朋子だ。6歳と10歳の子をもつ母として、「このミュージアムが石垣に来たら、真っ先に子供を連れていきます」と手を挙げた。
(科学に)興味はあるけど、体感できる場所がなくって、いつの間にか学校の授業についていけないから、難しいものって思い込んで遠のいていくのかなと思います。
では、どんなプログラムがあるといいのか?
「身近でハイパー」を体験できる実験って?
10歳児へのインタビューもまじえ、渋江のプランイメージを、ビジュアルへと昇華していく。
よ〜く見ると、「身近なミュージアム」タイトルが、細かな文字の集合体でできていることがわかる。いずれも教室内の発言だ。言葉が重なって対話が深まっていくように、皆の言葉を重ねて、プランが立ち上がっていくさまを表現している。
「こんなこともできます」と大濱がイメージを飛ばすと、企画者である渋江徹も「作ってみました」とビジュアル表現に挑戦。
それを見た大濱が「楽しい!驚き!発見!って感じが伝わります」と刺激を受け、「すっごい晴天の公園や自然の中で<身近なミュージアム>がズレてても面白いかもと思いました。明日、写真撮れたら撮ってみます」と呼応し、17時間後には、3つのビジュアル案が届けられた。
師範代の古野伸治は「電球のクエスチョン型、いいですねぇ。凧の尾も、ツルのようにみえていい。シーソーは鮮やか。渋江さんの手作り感も好き」と目を細める。
校長 松岡正剛は[破]を語って「[破]は相互編集。編集的演出家として、現実に介入してほしい」と学衆を鼓舞しているが、[破]が目指す相互編集の風が、今まさにおまたせ・おまかせ教室に起きている。
一人で好きを追求することって、みんながみんなできることではない。好き!やりたい!もっと!って思ったら、その場限りではなく後に続くステージがなきゃだと思う。
本プランについて語った大濱の言葉が奥行きをもって45[破]に響く。
感門之盟当日「P1グランプリ」での本戦発表にも期待されたい。
▼投票はこちら
45[破] ハイパープランINFORM
・投票締め切り:2021年3月6日(土)午前9時
→ 10)おまたせ・おまかせ教室/身近なミュージアム
体験して身近な「不思議」を見つける、世界レベル科学者輩出プロジェクト
~シッテルは掘ってこう。ナンダロウは面白い! あなたの町にミュージアムを届けます~
福田容子
編集的先達:森村泰昌。速度、質、量の三拍子が揃うのみならず、コンテンツへの方法的評価、厄介ごと引き受ける器量、お題をつくり場を動かす相互編集力をあわせもつ。編集学校に現れたラディカルなISIS的才能。松岡校長は「あと7人の福田容子が欲しい」と語る。
3期ぶりに復活する「P-1グランプリ」目前の2階学林堂に、九天の猛者が揃っていた。本日の審査員、そしてそれぞれにリアルプランニング編集術を世に問い続ける最前線のプランナーである。 ラジオディレクターで放送史 […]
書籍『インタースコア』の入稿間際、松岡校長は巻頭書き下ろしの冒頭二段落を書き足した。ほぼ最終稿だった。そろそろ校了か、と思ってファイルを開いて目を疑った。読み始めて、文字通り震えた。このタイミングで、ここにこれを足すのか […]
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コメント
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2025-10-02
何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)
2025-09-30
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2025-09-24
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